経営のヒント vol.27「『○週間無料 求人広告』自動更新されてしまった!」2023年10月2日
最新号 「○週間無料 求人広告」自動更新されてしまった!
神奈川産業振興センターの経営総合相談課には日々さまざまな相談が寄せられています。
その中でもよく寄せられているのが、「○週間無料の求人広告」についてのご相談です。
ご相談の多くが、
「2週間(または3週間)無料で求人広告を出せます」という営業の電話を受け、無料ならば…ということで申し込んだものの、その後高額の請求書が送られてきて、支払いをどうしたらよいか、
という内容です。
期限内に解約を申し出ないと自動更新される仕組みになっていて、これに沿って請求がなされています。
今回は「○週間無料の求人広告」の相談について説明していきます。

どうして広告会社の営業が来るの?
相談者から詳しく経緯を聞いてみると、ハローワークに求人募集の掲載をしていて採用に困っていそうな中小企業を対象に、広告会社がリストを作成し、電話や訪問等で営業をしているようです。
ちなみに、ハローワークの求人募集は職を求めている人だけではなく、求人広告会社も閲覧することができます。
契約までの流れ
下記の流れで契約を行います。
- 特定期間(○週間)無料で掲載できる求人広告の募集案内の電話案内がかかってきます
- 求人広告掲載に同意した後、ファクシミリにて契約書が送信されます
- 同契約書に署名、押印し返信することで、契約が成立します
下記のような広告会社のセールストークには注意が必要です。
- ○週間無料で求人広告を掲載しませんか?
- 無料期間終了後は有料となりますが、無料期間内に契約を解約すれば料金は発生しません
- 解約は、アンケートおよび解約の通知をファクシミリ送信することで可能です
- (契約の期間限定感を出して)今決めてくれないと無料で求人広告を出せません

契約は解除できるの?
契約上、期限内に解約を申し出れば契約解除は可能です。
ただし、広告会社は以下の方法により請求してくるケースがあります。
- 無料期間内に解約の電話をしても無視される
- 解約申請等の書類をファクシミリで送信しても届かないと主張する
- 上記の行為で広告会社が自動的に翌日から有料掲載に切り替え、料金を請求される 他
有料期間になった場合の対処法
契約上、自動更新になった場合は、料金を支払わなければなりません。
ただし、広告会社が上記のような行為を行っている場合や、実際は広告が掲載されていない、掲載されていても内容が錯誤していて契約上の債務不履行と認められれば交渉等で掲載料金の支払いを全額拒否する、または減額を主張することは可能です。
交渉が不利にならないように、求人広告が掲載されたら制作物のハードコピー等でデータを残すことをお勧めします。
また、無料の法律相談を活用して弁護士の見解を聞くことも有効ですので、併せてお勧めします。

ご注意ください
相談者からは、
「申込時に充分な説明がなかった」
「注文書(契約書)が小さな文字で記載されていて気づかなかった」
「解約に必要な書類が送られてこなかった」などという声をお聞きします。
契約成立している以上、双方が債務履行をしなければならない義務が生じます。
契約を交わす前に、事前にネットで広告会社の概要、情報など調べたうえで、責任をもって契約を交わすようにし、契約の必要性がない場合は、はっきりと断るようにしてください。
提供:公益財団法人神奈川産業振興センター
経営支援部経営総合相談課 北村 公紀